Suno AIは、テキストを入力するだけで誰でも本格的な音楽が作れる画期的なツールです。しかし、思い描いた通りの曲を作るには、プロンプト(指示文)の書き方がとても重要になります。
「なんだかイメージと違う曲ができてしまった…」という経験がある方も多いのではないでしょうか?
本記事では、Suno AIで狙ったジャンルや雰囲気の楽曲を生成するためのプロンプトの使い方とコツを初心者にもわかりやすく解説します。
英語・日本語の使い分けや、具体的な構成要素、ジャンル別の実例まで幅広く紹介しますので、これからSunoをもっと活用したい方はぜひ参考にしてください!
Suno AIのプロンプトとは?基本を理解しよう
Suno AIでは、プロンプト(Prompt)と呼ばれる指示文を入力することで、生成される楽曲のスタイルや雰囲気をコントロールできます。
このプロンプトは、いわば「Sunoに伝える楽曲の設計図」のようなもので、どんなジャンルの音楽を作りたいのか、どんな楽器を使い、どんな雰囲気を持たせたいかを指定するために使います。
✅ 歌詞とプロンプトは別物
Sunoでは、歌詞(Lyrics)とプロンプト(Prompt)は別々の入力項目です。
プロンプトは音楽のジャンルや雰囲気を決める要素であり、歌詞はあくまでその曲の“言葉”や“ストーリー”を表現するものです。

- プロンプト例(Style Description): A nostalgic 80s city pop track with female vocal and mellow synths
- 歌詞(Lyrics): 「雨上がりの交差点に 君の影を探してた…」
このように、プロンプトが音楽の骨格、歌詞が言葉の中身という役割を持ちます。
✅ 英語プロンプトが基本(ただし日本語も可)
Sunoは英語をベースとしたAIツールのため、プロンプトは基本的に英語で書く方が安定して高品質な楽曲が得られる傾向にあります。
日本語でもある程度の指示は通じますが、ジャンルや雰囲気の表現力においては英語のほうが柔軟です。
例:
- ×:「かっこいいバンドサウンド」
- ○:”a cool modern rock band sound with energetic drums and distorted guitars”
✅ 他のユーザーのプロンプトを参考にできる
Sunoには公開された楽曲が多数存在しており、他人がどんなプロンプトで曲を作ったかを確認することができます。
気に入った曲があれば、そのプロンプトを参考にしたり、Remix機能で再利用したりするのもおすすめです。

良いプロンプトに共通する4つの要素
Suno AIで「イメージ通りの音楽」を生成するには、伝えたい内容を具体的にプロンプトに落とし込むことが重要です。
漠然とした表現ではAIに意図が伝わらず、思ってもみない方向の楽曲が出来上がってしまうことも。
ここでは、質の高いプロンプトに共通する4つのポイントを紹介します。
① ジャンル・時代・スタイルを明示する
プロンプトには、音楽ジャンル・年代・スタイルをはっきりと記載するのが基本です。
- ✅ 良い例:
”A nostalgic 80s city pop track”
”A modern K-pop dance tune”
”An emotional acoustic folk ballad”
こうした具体的な指定によって、Sunoはそのジャンルの特徴をもとに音楽を構築してくれます。
② 楽器構成や演奏スタイルを加える
どんな楽器が使われているのか、どんな演奏がされているのかを伝えると、音の厚みや質感がぐっとリアルになります。
- ✅ 例:
”with jazzy piano, slap bass and analog synths”
”featuring electric guitar solo and orchestral strings”
特に「ドラム強め」「ブラス入り」などの要望はここで調整できます。
③ 雰囲気・感情・シチュエーションを表現する
「この曲でどんな気持ちにさせたいか」「どんな場面をイメージしているか」も大切な要素です。
- ✅ 例:
”uplifting and dreamy”(高揚感があり夢のような)
”melancholic rainy night in Tokyo”(東京の雨の夜のように切ない)
単語のニュアンスをうまく使うことで、情緒的な方向性がAIに伝わります。
④ テンポ・ボーカルの性別・音色の好みなども指定可能
細かい部分まで伝えたい場合は、以下のような情報も追記してみましょう。
- ✅ 例:
”mid-tempo, female vocal, soft tone”
”slow and emotional, male vocal, minimal arrangement”
ただし、要素を詰め込みすぎるとAIが混乱することもあるため、2〜4つ程度に絞るのがベストです。
この4つの要素を組み合わせてプロンプトを書くことで、Suno AIがあなたの意図をより正確に理解し、完成度の高い楽曲が得られるようになります。
ジャンル別プロンプト例【コピペOK】
ここでは、Suno AIでよく使われるジャンルや雰囲気に合わせた具体的なプロンプト例を紹介します。
そのままコピーして使っても良いですし、自分好みにアレンジするのもおすすめです。
🌆 シティポップ系
- 解説:昭和テイストを感じさせる都会的で洗練された音。
- 雰囲気を加えるなら→「evokes the feeling of a summer night in Tokyo」
🎤 J-POP/K-POP風
- 解説:アップテンポでキャッチーなサウンド。男女どちらのボーカルにも対応可能。
- ボーカルのニュアンスを追加→「female vocal with powerful tone」
💔 エモーショナル・バラード系
- 解説:切なさや感情のこもった雰囲気を演出したいときにおすすめ。
- 追加要素→「suitable for a breakup scene」
🎧 EDM・クラブミュージック系
- 解説:ダンスやフェス向けのアッパーな楽曲。
- テーマ追加→「sci-fi themed party anthem」
☕ ローファイ・チル・カフェBGM系
- 解説:作業用BGMやカフェ風の空気感がほしいときに最適。
- 雰囲気を強調→「perfect for a rainy afternoon indoors」
🎮 ボカロ・アニソン風
- 解説:テンポが早く、ボカロ特有の電子的な音とエッジの効いたメロディ。
- 雰囲気追加→「anime opening theme vibe」
それぞれのプロンプトは、目的に応じて「歌詞」と組み合わせることでさらに表現の幅が広がります。
プロンプト入力でよくある失敗と対処法
Suno AIでは自由度の高いプロンプト入力が可能ですが、うまく伝えられないと意図しない曲調や雰囲気のずれが生じてしまいます。ここでは、初心者が陥りやすい失敗と、それに対する改善ポイントを紹介します。
❌ 失敗①:抽象的すぎるプロンプト
- NG例: “cool song”
- 理由: 抽象的すぎてジャンルや楽器、雰囲気が全く伝わらない。
✅ 改善例:
“a cool urban trap beat with dark synths and punchy drums”
→ 「何がどう“cool”なのか」を具体的なサウンドや雰囲気で補足しましょう。
❌ 失敗②:指示が多すぎて混乱する
- NG例:
“a nostalgic but also energetic and sad track with synths, strings, guitar solos, brass, and multiple tempo changes” - 理由: 要素が多すぎてAIが主軸を捉えられず、混乱した仕上がりに。
✅ 改善例:
“a nostalgic synth-pop track with a gentle tempo and soft strings”
→ 方向性を絞ることで安定した曲調になりやすくなります。
❌ 失敗③:英語の意味や文法ミス
- NG例: “a song make happy summer feeling”
- 理由: 英語として成立しておらず、AIに正しく意図が伝わらない。
✅ 改善例:
“a song that evokes a happy summer feeling”
→ 英語が苦手な方は、ChatGPTやDeepL翻訳を活用しましょう。
❌ 失敗④:歌詞とプロンプトの方向性がバラバラ
- NG例:
プロンプト:元気なEDM
歌詞:失恋で落ち込んでいる内容 - 理由: 曲調と歌詞の整合性が取れず、ちぐはぐな印象に。
✅ 対処法:
プロンプトと歌詞は同じ感情・テーマを共有させましょう。
例:切ない歌詞には「slow emotional ballad」などがマッチします。
このような落とし穴に注意するだけで、生成される楽曲の完成度が格段にアップします。
プロンプト改善に役立つツール&裏技
Suno AIで理想的な楽曲を生み出すには、プロンプトの試行錯誤と微調整が欠かせません。ここでは、プロンプト作成を効率化し、精度を高めるために役立つツールやちょっとしたテクニックを紹介します。
① ChatGPTを使ってプロンプトを生成する
英語の表現が苦手な人や、自分では思いつかない言い回しを探したいときに便利です。
- ✅ 例:
「シティポップっぽい楽曲を英語でSuno用にプロンプト化して」
→ “a nostalgic 80s Japanese city pop track with mellow synths and slap bass”
ChatGPTのGPTs機能を活用して、歌詞やプロンプトを調整する方法は以下の記事も併せてご参照ください。

② Remix機能で他人の優良プロンプトを再利用
Sunoの「Explore(探索)」機能で他人の楽曲を聴き、気に入ったものがあればRemixすることで、その曲のプロンプトと構成をベースに自分の曲を生成できます。
- 参考になる他人のプロンプトを保存・編集して再利用
- 使えるキーワードや構成のヒントが得られる
③ 翻訳ツールで微妙なニュアンスを調整
DeepLやGoogle翻訳を使って、日本語で伝えたい雰囲気を正確な英語表現に変換しましょう。
- ✅ 例:
「夕暮れ時の切なさ」→ “a melancholic feeling at dusk”
「前向きだけどちょっと泣ける」→ “hopeful yet slightly emotional”
④ A/B比較で「どこが変わるか」を検証
同じ歌詞で、プロンプトを少しだけ変えて複数バージョンを生成してみると、どのワードが楽曲に影響するかを把握できます。
- 例:
A: “soft acoustic guitar and warm piano”
B: “electric guitar with reverb and ambient synths”
→ 雰囲気の変化を体感して、語彙選びの引き出しを増やすことができます。
これらのツールやテクニックを活用することで、感覚頼りではない“狙って作る”プロンプト作成が可能になります。
繰り返し試す中で、自分なりのテンプレートや得意なスタイルも見えてくるはずです。
プロンプト力=Suno AI活用力!
Suno AIは、音楽制作のハードルを劇的に下げてくれる革新的なツールですが、理想の曲に仕上げるためにはプロンプトの工夫が不可欠です。
<プロンプトコツまとめ>
- ジャンルや雰囲気を具体的に伝える
- 楽器構成や感情表現を明確にする
- 英語での表現を意識する
- 他人のプロンプトやAIツールを活用する
といったポイントを押さえることで、生成される楽曲の質と再現性が大きく向上します。
「なかなか思い通りの曲ができない…」という方も、今回紹介したプロンプトのコツやツールを活用して、少しずつ理想の曲に近づけてみてください。
プロンプト力を磨くことは、Suno AIの楽しさと創造力を最大限に引き出す第一歩です。ぜひ、この記事を参考にあなただけの音楽制作を楽しんでみてください!
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